畳のサイズって色々あるんです!お部屋の広さに違和感を覚えた事はないですか?
お部屋探しをする時、インターネット等でお部屋の間取り図を見ますよね。
「リビングは10畳もあって広いな。この6畳の洋室は子供部屋かな。」
お部屋の広さをイメージしながら、新しい生活を考えるのは非常に楽しいです。
良さそうなお部屋が見つかって、いざお部屋の内見に行ったときに、
「思っていた広さと違うな。本当に10畳もある?」と疑問に思ったことはないですか?
この違和感は、お部屋の広さを表現する基準になっているたたみの大きさに原因があります。
今回は、お部屋の広さを表す単位、畳(じょう)について考えてみます。
お部屋の広さの単位として使われる「畳(じょう)」
世の中で一般的に使われている広さの単位は、「面積」です。
お部屋探しをする時も、専有面積として掲載されています。
ただ、お部屋探しをしている時にみる専有面積とは、すべての広さの合計値です。
玄関や廊下、洗面所、風呂、トイレなど全てを合計した面積です。
ちなみにベランダは専有部ではなく、共用部の為に入っていません。
1つ1つのお部屋の広さは、たたみの枚数分の「畳(じょう)」で表されるのが一般的です。
間取り図の中で、畳数で表示されたお部屋と、㎡数で表示されたお部屋が混在すると分かりづらいですよね。
和室も洋室も、いびつな形のお部屋であっても、基本的に畳数で表示します。
ちなみに、多くの間取り図は3.3㎡=2畳で計算しています。
ですが、たたみのサイズは統一されていません。地域や年代によってサイズが違います。
その為、同じ様に10畳と書かれたお部屋でも、基準となるたたみのサイズが違うと、面積に差が出てきます。
今使っているタンスやカーペットなどを新しいお部屋でも使用しようと考えている場合、
たたみサイズを基準にしてしまうと、いざ引っ越しの際にお部屋に入らないなんてことになるかもしれません。
引っ越し前には必ずメジャー等で実寸を図るようにしてください。
畳のサイズと、「間(けん)」という単位
「間(けん)」という単位を耳にしたことはありますか?
昔、尺貫法という長さや面積の単位が使われていた時の、長さの単位です。
1尺(しゃく)が基本単位で、約30cm。6尺で1間になり、約182cmです。
ホームセンターで、コンパネなどの建築材料が「1間×半間」(182cm×91cm)のサイズで販売されています。
たたみサイズもこの「1間×半間」サイズと一般的には認識されています。
6畳間の場合、たたみが縦に2枚並んでいる部分は364cmだと思われてしまいます。
しかし、たたみサイズが統一されていない為、実際の数値は違う可能性があります。
たたみ自体のサイズが違うと、30cmもの違いが出てしまうこともあります。
間取り図だけを見ながら引っ越しの計画を立てると、失敗する恐れがあるのはこのような理由からです。
良く使われるたたみのサイズ、○○間
縦横の比率は全て2:1で統一されています。
大きいモノから順に紹介します。6畳間の面積で比較してみましょう。
京間
西日本でよく使われている「京間」(本間とも呼ばれます)
大きさは191cm×95.5cm。
6畳間の面積は10.94㎡で、一番広いサイズです。
中京間
愛知、岐阜、三重で多く使われている「中京間」
大きさは182cm×91cm。
中京間が一般的に思われている1間×半間サイズのたたみです。
6畳間の面積は9.93㎡。
江戸間
関東地方や静岡より北側で使われている「江戸間」
大きさは176cm×87cm。
6畳間の面積は9.27㎡。
団地間
公団住宅や、マンション等の共同住宅でよく使われるので「団地間」
大きさは少しバラつきがありますが、170cm×85cmのものが多く使われています。
6畳間の面積は8.67㎡。
地域の違いでお部屋の広さは大きく違う
西日本で多く使われている京間が一番大きいサイズです。
一番小さい団地間と面積を比較してみると、
団地間6畳=8.67㎡に対し、京間6畳=10.94㎡になり、2.27㎡もの差があります。
団地間サイズで約7.5畳のお部屋が、京間サイズでは6畳のお部屋になるという計算です。
遠方への引っ越しをすると、お部屋の広さの違いに違和感を覚えるのはこういう理由からなのです。
どうして地域差があるの?
これは、建物を建てる際に、基準にしていた物の違いからだと言われています。
西日本では、家を建てる際にたたみに合わせて柱を立てる「畳割り」という手法が用いられていました。
一方関東地方では、柱間の距離(1間)に合わせて家を建てました(柱割り)。
江戸間サイズのたたみが1間に満たないのは、柱の太さ分だけたたみのサイズを小さくする必要があったためなのです。
畳のサイズって色々あるんです!まとめ
新しいお部屋を決める時に、お部屋の広さは非常に重要だと思います。
歴史的な背景もあり、広さの基準に地域差がありますのでレイアウトは畳数で考えずにセンチなどしっかり測っておくのが大切ですね。